高齢者福祉の現場を経験した介護職が障害者施設に転職すると、まず支援目的の根本的な違いに驚くことが多いようです。高齢者介護が主に「現在の状態を維持し、穏やかな終末期を支える」ことに重きを置くのに対し、障害者福祉の根底にあるのは「自立支援と社会参加」という前向きな挑戦です。
もちろん、食事や入浴といった身体的な介助も大切な業務の一部です。しかし、それ以上に、その人が自分らしく地域で暮らすための環境を整えたり、就労に向けたスキルアップを共に目指したりする側面が強く現れます。
障害者施設には、知的障害や発達障害によって意思疎通が難しい利用者もいますが、日々の密な関わりの中で小さな表情の変化や独特のサインを読み取れた瞬間、言葉の壁を超えた深い信頼関係を感じることができます。
昨日まで難しかったことが、適切な支援を通じて今日できるようになったときの喜びは、この仕事ならではの醍醐味とでしょう。
利用者の人生の伴走者として、数年、数十年という長いスパンでその成長を見守り続けることができるのは、介護職として非常に贅沢で情熱を注げる経験になるはずです。単なるルーティンとしての介助作業に留まらず、一人ひとりが持つ無限の可能性を信じて、どうすればその人の願いを形にできるかをクリエイティブに考え抜く面白さが障害者施設にはあります。
それは、支援者自身の人間性をも豊かにしてくれる、非常に精神性の高い仕事なのです。